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上智大学文学部史学科

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2017年 03月 06日

北條ゼミ紹介

 こんにちは、北條ゼミ3年(4月から4年)の白山友里恵です。今回は北條ゼミの特徴や内容について紹介していきたいと思います。

 北條ゼミは、日本古代史のゼミで、主に平安時代の院政期あたりまでを対象としています。また、上智大学1年生必須の本、『歴史家の散歩道』や『歴史家の窓辺』で北條先生の論文を読むとわかるのですが、北條先生は民俗学も研究の対象とされていて、そのために民俗学を勉強したい学生を受け入れるゼミでもあります。現に2年生は民俗学に興味を持っている学生が多く所属しています。また、先生がかなり学問的に自由人なので、ゼミ生も影響を受けてか、同じ古代史でも奈良時代の宗教、経済、平安時代の女官、呪術など、対象や分野にしばられず、それぞれの興味関心にしたがって自由に研究の対象を選んでいます。そんな多種多様な学生が所属するゼミですので、ゼミでの発表も自分と異なる分野に触れることが出来て、それが自分の興味関心を広げるきっかけにもなります。

 では、実際のプレゼミ(史学教養演習、史料講読演習)、ゼミ(演習)でどのようなことをするのでしょうか。プレゼミから順に紹介していきたいと思います。2年のプレゼミでは、前期は『古事類苑』や『日本古典文学大系』などの、日本古代史を勉強する際に必須の工具類について、プレゼミ生が発表する形式で学んでいきます。後期では、前期で学んだ道具類を使いながら、それぞれの興味関心にしたがって北條先生が当てた史料を講読していきます。私は前期で扱った『日本古典文学大系』などの注釈本を使い、『古事記』と『日本書紀』を扱いました。それが終わるともう3年です。3年のゼミでは、4年の卒業論文へ向かってそれぞれが興味関心を深めていきます。前期では、自分の興味をもつ対象を選び、その対象の年表と一日を復元しました。私は遊女を対象として調べていったのですが、これがかなり大変でした。遊女は民俗学的な要素も大きい対象で、普段私が扱わない分野でしたので悪戦苦闘しながら一日を作り上げました。そして後期は4年の卒業論文に向けて構想を練っていきます。自分がどんなことを書きたいのか、対象は何か、先行研究はどこまで進んでいるのかなどを考え、調べていきます。ちなみに、ゼミ旅行は、2016年は9月に奈良・京都に行きました。2泊3日の日程で、2日目には京都の花園大学にお邪魔して、地蔵の調査という民俗学のフィールドワークに参加させていただきました。

 北條ゼミの特徴・魅力はやはりなんといっても幅広い対象や分野で、比較的自由に自分の興味関心を広げ、研究していけることだと思います。実際に、私は現在、平安時代医学に置ける虫について卒業論文を書いていこうと考えていますが、女性史、神話→遊女→医学とかなり紆余曲折しました。かなり急で唐突な変更で、自分でも不安がありましたが、このゼミだからこそ、自分の興味に自信をもって、この決断ができたのだと思います。皆さんも、この北條ゼミで、迷っても、方向転換してもいいので、自分が本当に興味を持てる対象を見つけてください。

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2016年度ゼミ研修旅行、飛鳥石舞台古墳前にて


by history-sophia | 2017-03-06 14:14 | 教員・学部ゼミ紹介


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